2007年11月12日月曜日

携帯のBtoBソリューション

http://journal.mycom.co.jp/news/2007/11/02/040/
携帯電話でのBtB市場が盛り上がってきているとの事。。いろいろ理由は考えられるのでしょうが、大きく3つほど理由が考えられるのでしょうか。
1.日本の携帯市場は今まで、アミューズメント=個人向け携帯がメインだったこと2.iPhoneに代表される、タッチパネル型スマートフォンの登場で、端末を利用したソリューションが拡大したこと3.お財布ケータイなど、RFIDを利用したソリューションが、BtoBtoC市場に受けられやすくなったこと。
などでしょうか。
gPhoneでGoogleが携帯市場にも参入するようですし、携帯端末が今までのPC端末の役割を担っていくようになるのでしょう。。持ち運びの利便性を考えると、PC端末以上かもしれません。

2007年9月20日木曜日

オープンソースと言語圏

久々の投稿です。。

最近、プロジェクトの稼働が増え始め、なかなかこちらに手がまわりません。。

http://www.computerworld.jp/news/sw/79329.html

NRIのオープンソースソフトの格付けですが、面白いのはエンタープライズ
ソフトで、CompiereとSugarCRMが企業レベルでの使用に耐える、と
されていることです。。

確かに、欧米では現地化の手間がないので、浸透しやすいのかもしれませんが、
圧倒的にオープンソースエンジニアの数が少ない日本語圏では、日本語化の
問題はいつもついてまわります。。結局オープンソースの世界も、英語圏が
優位であることは変わらず、Web化が進めば進むほど、日本はその世界から
取り残されていくのでしょう。。

Webの世界では、国境が境界にはならず、言語が境界になる、と言われていますが、
日本語環境がますます辺境に追いやられているのであれば、オープンソースエンジニアリング
の観点からも、問題は根深いと考えます。。。

そもそも日本のマーケットは、中途半端に、大きい。。

2007年9月11日火曜日

AMDの反撃

クアッドコアを製品化してから、Intelの勢いが市場を席巻していましたが、
AMDも反撃するようです。

http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/media/djBTO9432.html

技術的には、デュアルコアを2つの基盤に乗せて、クアッドにしているのがIntelで、
コア4つをダイレクトに4つ基盤に乗せてCPUにしているのがAMDとの事。。

確かに直感的にはAMDの方が速そうですが。。

Microsoftに対抗するのは、技術の仕組みそのものが違うGoogleのようですが、
H/Wの分野では、まだCPUのドミナントデザインが生きていて、CPUという仕組みの上で、
AMDというライバルがIntelを今後も脅かしていくのでしょう。。

IT業界のパイの50%以上がこの2社に流れている、という報告もあります。。

Google、AMDの2社を応援しましょう!!

2007年9月7日金曜日

日本最大のSaas利用者

おそらくは日本最大でしょう。もしかしたら全世界でもトップクラスの
ユーザー数になるかもしれません。

http://enterprise.watch.impress.co.jp/cda/topic/2007/09/06/11100.html

以前から、話題になっていた郵政公社のSFAがSalesForceで構築されたとのことです。。

日本市場を攻めるとき、外資系のベンダーは、通常マーケティング的にトップダウンで
アプローチします。
Oracleが入ってきたときも、トップ企業から攻めましたし、SAPもなぜか大企業用の
イメージがあります。

世界的にはこれは必ずしも、一般的ではなく、SAPも海外では中小企業から導入が
始まりましたし、Oracleも決して大規模ユーザーからスタートしたわけではないのです。

大企業の動向を見てから自社の態度を決める、日本市場の特殊性というのは、
確かにあると思いながら、Saasでもその前例は踏襲されるのでしょう。

日本最大no

http://enterprise.watch.impress.co.jp/cda/topic/2007/09/06/11100.html

2007年9月6日木曜日

Javaもレガシーと呼ばれる日

非常に懐かしい出来事が記事にありました。

http://www.itmedia.co.jp/enterprise/articles/0709/05/news006.html

今となっては、昔の話ですが、SunとMicorosoftはJavaの仕様をめぐって
かなり激しく綱引きをしていた記憶があります。2004年の和解によって、
両者は”友人”になりましたが。。

いろいろな技術提携なども、当時話題にあがりましたが、現在のところ、
華々しい成果はないようです。

あまりにも企業文化が違いすぎるのでしょうか。。

2007年9月5日水曜日

Saasは一過性か?

Microsoftの人間が、Saasモデルについて、否定的な見解を書いています。

http://japan.zdnet.com/sp/feature/07openroad/story/0,3800079432,20355699,00.htm

プロプライアテリソフトの最右翼のマイクロソフトですから、自社のビジネスモデルを
脅かしているSaasに対して、否定的な論拠を示すのは、ある意味当然ともおもいます。。

この中で、傾聴に値すると思うのは、Saasモデルにはベンダーにもユーザーにもどうしようもない
領域-インターネット、が存在しそこでの障害などに対しては、無防備である、とされている点です。

次のことを考えてみて欲しい。SaaSの世界では、従来のプロプライエタリな世界と比較にならないくらい、何か障害が発生した場合にユーザーはまったくお手上げになってしまう。コードが手元にないばかりか(自社導入型のデスクトップ、サーバソフトウェアであればコードがあるだろう)、トラブルシューティングのために派遣できるITスタッフもいない。100%ベンダーに依存するしかないのだ。

確かに、自社囲い込みであれば、データセンタからユーザ部門までの通信回線を自分で管理できるので、障害その他の時に自分でできることが増えるのでしょうが、そのオペレーションコストも含めてなお、Saasの価格体系に魅力があるために、これだけSaasが注目されているとも思うのです。

完全に、IT投資をポートフォリオで管理し、戦略的な投資のみ、自社で管理し、インフラや、定常的な業務アプリはSaasで代用する、というのが近未来の一般的な企業像になると考えられます。

2007年9月4日火曜日

お金をかけなくてもマーケティングはできる。YouTubeを使った事例より

Sunの九州支社の、YouTubeを利用した、Webマーケティング
の事例が載っています。

http://markezine.jp/a/article/aid/1672.aspx?p=2

商品説明をされている動画を用いて、お金をかけなくても、
マーケティングができるという事例です。

撮影などには若干費用がかかるものの、アイデア次第では、
お金をかけずに、Web2.0を敵にも味方にもできるという、
好例だと思います。

2007年9月3日月曜日

乱立するプラットフォーム 地に足のついたIT戦略、インフラ戦略が必要と感じます

OracleがLinuxディストリビューションをサポートすることが、
昨年電撃的に発表され、業界が驚きましたが、実際のサポートプログラムが
リリースされたようです。

http://www.thinkit.co.jp/free/news/0708/31/

これで、Oracleプラットフォームは大きく分けて、Windows、Solaris,
Linux(Redhat)そして、Oracle Unbreakable Linuxということになります。

ただでさえ、企業の情報システムはプラットフォームが乱立しており、その統合を行うための
アーキテクチャが喧伝されているのに、さらにユーザーの選択肢が増えました。

これからは、しっかりとシステムの企画部門が、インフラ戦略をたてて、ユーザー部門の
暴走をしっかりとめないと、さらに、いろいろなプラットフォームが乱立することになります。

選択肢が増えることは、オープンシステムの思想としては肯定されるべきなのでしょうが、
選択肢が増えれば増えるほど、ユーザーにしっかりとした戦略、理念が必要になると考えます。

オープンソースCRM SugarCRM 続き

SugarCRMがIPOを目指しているとのこと。

http://japan.cnet.com/news/biz/story/0,2000056020,20355247,00.htm?ref=rss

爆発的にユーザーが伸びているようですし、シリコンバレーも景気がここのところミニバブルと
言われるほどに回復しているようですから、実現の可能性は高そうです。。

買える値段になるかはまったくわかりませんが。。。

2007年9月2日日曜日

オープンソースCRMの最新版

通常CRMを利用して、営業、マーケティング活動を効率的に利用しようとしても、
Oracle(Siebel)や、SalesForceといった、プロプライアタリィなソフトを
を使ってお金を払わないとそれは実現できませんでした。

http://japan.internet.com/busnews/20070828/12.html

SugarCRMは通常使う分にはただで、自社にそのようなCRM環境を構築できる
ソフトであり、スタートアップ(ベンチャー)企業のように資金が限られているのに、
SFA(SalesForceAutomation)のようなCRM機能を使いたい場面では重宝するでしょう。。

自分も構築したことはあるのですが(確か3.Xの時代に)日本語かも結構うまく進んでおり、
LAMP環境を構築したことがある人ならば、自分でインストールは可能と思います。

詳細は、下記資料を参考にしました。。



あと確か野村證券がオープンスタンディアという、オープンソースのサポートスキームを先日リリースしたはずで、そこでもサポートされていたと思います。

2007年9月1日土曜日

中小企業向けERPがSaas化

中小企業向けERPの奉行シリーズERPがSaas化されるようです。

http://journal.mycom.co.jp/news/2007/08/28/050/

"オービックビジネスコンサルタント(以下、OBC)とシステムインテグレータのTISは27日、OBCの中規模企業向け業務パッケージ「奉行V ERP」(今秋発売)を活用したEDI(Electronic Data Interchange :電子データ交換)ビジネスで協業することを発表した。TISデータセンター内に処理センターを作り、ECプラットフォーム「ECセンター for 奉行」をSaaS型で構築する。業務パッケージソフト代と月額使用料という低コストで、安全に「奉行V ERP」を使用できるのが特徴。"


結局のところ、Saasのモデルを一番利用したいのは、全企業の97%以上を
占める中小企業のはずですし、SAPもOracleもそこを狙っているのですが、
現状のビジネスモデルとの整合性から、難しい部分があると思うのです。。

SalesForceも最初は、とにかく手軽に、安く、手早くシステムを導入したい
中小企業がメインのターゲットでしたし、Saasモデルは、大企業中心の
トップダウン型のアプローチに慣れてしまった企業は、扱いづらいのかもしれません。

いずれにしても、どんどんサービスとしてのコンピューティング化は加速していきます。

2007年8月31日金曜日

Google アプリ

使えば便利なのですが、社内のOfficeスイートは残念ながらすべてMS製品なので、
使うに使えませんでした。Google D&S..

http://journal.mycom.co.jp/news/2007/08/30/028/

結構動きが重かったり、MSで作ったファイルを開いたりすると、フォーマットが
化けたりしますが、Google社内で使われていれば、そのうちさらにパワーアップして、
OfficeスイートはGoogleで、と言った日も近いのでしょう。。

2007年8月30日木曜日

携帯OSのシェア状況について

本日は技術的な話題です。

仕事の関係で、たまたま携帯OSのシェア状況を調査することがあった。

現状SymbianOSが事実上の独占的なOSになっていて、パソコンでのWindowsの
ような存在になっている。
その他の陣営は、Linuxを採用しているようだが、徐々に少なくなっているようだ。。
詳細は以下です。。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070622-00000022-inet-inet

このSymbianOSの特徴は、携帯端末用でありながら、高度な非同期処理(Thread含めて)
や、C++開発環境でのメモリ管理をきちんとやって、メモリリークの可能性を
低くしているとのこと。

その昔、Solarisのカーネルをいじっていたときに、あんなに枯れているUnixでありながら、
アプリによっては、見事にメモリリークを起こされたことに閉口したが、OS自身が緩々で、
さらにユーザーアプリがカーネル空間に触れる某OSを見ては驚いたものだった。。

OSの技術革新は、目に見えやすいサーバー、クライアント分野だけでなく、
組み込み系にも確実にすすんでいるようだ。。

2007年8月28日火曜日

オープンソースを考える その弐

今朝、会社に来る途中に渋谷の駅で、いわゆるフリーペーパーを配っていた。。
一昔前ならば、数百円の値段を取れたいたものが、今では、ただでもなかなか人は受け取っていなかった。

ソフトウェアの世界では、すでにオープンソースで、世界中から最良のソフトを
無償で手に入れられるようになり、スーパーエンジニアたちは、本業では、
あまり稼げなくなっているとも聞く。

フリーペーパーがそうなってしまったのは、Blogなどによって、かなり詳細な情報がただ同然
で手に入るからであって、つまるところ、ソフトの世界で起きていることが、情報産業全体に
広がっているんだと、暑い中汗も拭かずに雑誌を配っているアルバイトらしき人たちを見て思った。

フリーペーパーの収入源は広告収入といったところになるんだろうけれど、あれだけ、
紙媒体がただなのに、受け取っている人が少ないところを考えると、大変だとひとごとのように感じてしまった。

今、規制に守られて、その大転換から守られている情報産業は、テレビ業界なのかもしれませんが、
YouTube,にこにこ動画、などの台頭によって、どう業界が変わっていくのか、ということを考えた。

2007年8月27日月曜日

オープンソースとベンチャー その壱

ベンチャー企業の技術の事業化を支援する仕事をすることが時々あります。


いろいろなベンチャーがありますが、最近つとに頭を悩ませているのが、ソフトウェア企業の
しかも、OSや言語などの基礎コンポーネントを開発している企業です。

ご存知の人も多いと思いますが、IT業界のそのようなコンポーネントはほぼすべて、
シリコンバレーの米企業に牛耳られています。。OSのMicrosoftしかり(シリコンバレー企業ではありませんが^^;)、
OracleのDBしかりです。。

しかしそのような会社でさえ、最近はオープンソースの流れには逆らえず、コモディティ化した
製品から、収入源を移行する戦略をとっています。。

そのような状況なので、基礎的コンポーネントを開発する、しかも日本のベンチャー企業となると、
かなり”厳しい”状況になります。。。

自分としては、こういった基礎技術を大事にしていかないと、Wintel連合ではないですが、業界全体の
”パイ”をすべて持っていかれてしまうので、なんとか支援して育っていってほしいと思っているのですが。。

なかなか、一筋縄ではいかないのです。。

このテーマは、IT業界にとっては、根の深いテーマだと思いますので、気にかけて、このブログにも書いていきたいと
思っています。

2007年8月26日日曜日

拡がるSaas

IBMがSaas分野へ進出するとの記事がありました。

http://www.yomiuri.co.jp/net/cnet/20070824nt05.htm

IBMといえば、従来型の、システム資産を社内に囲い込んで、情報部門が管理し、社内ユーザーにサービス提供をしていたモデルの最右翼でしたが、じょじょにSaasへ移行していくのでしょうか。
破壊される技術と、破壊的技術両方を社内に取り込んでいく戦略のようです。

テレビ電話会議システムは、必要なんだけれども、システムを導入、維持するのに莫大なコストがかかり、かといってSkypeではこころもとない、と感じるユーザーは多いでしょうから、固定費を完全に変動費化できるSaasはビジネスモデルとしての相性がよいのかもしれません。

2007年8月24日金曜日

Google Mapsの利用が加速しそうです。

すごい機能がまたGoogleから発表されました。

http://www.google.com/intl/en/press/annc/embed_maps.html

GoogleMapsでは、今までも自分の好みの地図を自分のページにリンクを張ったり、
GoogleAPIに長じていれば、自分のページに埋め込むこともできましたが、
今回のものは、APIなど知らなくても、単純にHTMLを自分のページに貼り付けるだけで、
地図が表示されます。

ITはあまりわからないけれど、Mapsを自分のビジネスに取り込みたい人や、知人にメールで
場所を送るよりも、自分のブログを覗いてもらう、といった使い方が楽にできますね。。。

アイデアはもっとたくさんでてくると思います。皆さんはいかがですか?

ためしに、以前勤務していた企業近辺の地図を表示してみました。


拡大地図を表示

2007年8月23日木曜日

日本社会の構造について思う

2日連続で書評です。

経営の世界で、日本と米国を比較するときによく言われるのが、日本はボトムアップ型社会であり、アメリカはトップダウンで物事が決まっていく、というものです。

企業の内部も、存在する社会環境から切り離して考えられるはずがなく、日本の企業組織文化は、日本社会の構造そのものを写す鏡であるはずです。

日本社会の特殊性、構造成り立ちなど、非常にわかりやすく示しているのが、中根先生の書籍です。
少々発行年は古いのですが、内容は現在にしてむしろ社会情勢をみるに非常に有益だと思います。



要約すれば、日本は個人と個人の関係に基づく縦社会であり、それゆえに、横方向とのつながりや、縦方向でも、その上位者の間に心理的な結びつきは弱いので、組織の中にオートノミーが発生しやすいということだと思います。

トップダウンが効かず、しばしば小組織の暴走がおきる日本型組織の構造を、鋭く抉り出した名著だと思います。

2007年8月22日水曜日

久々に書評です。






キャリア論の権威の野田先生と、金井先生の著作で、リーダシップの旅、リーダーシップ論の本になります。



今まで読んだ中で、残念ながらリーダーシップ論の本は、稚拙なカリスマリーダーシップ論に偏りがちで、それを読んだ「青年」たちによる害毒のリーダーシップに辟易しておりましたが、この本は、初めて読後に満足感を得られるリーダーシップ論の本でありました。。



さすがに、その世界の一流が書いた本は違うと感じます。



書中にありますが、そもそもリーダーシップなどというものは、それが皆の目に見えるようになってから、語られるようになるので、たとえばキング牧師がいきなりカリスマであったはずもなく、まずは自分の思いを、自分自身で確かめるところから始まるはずであり、その過程で「振り返ると」仲間がついてきてくれた、というのがすべてのリーダーの原点なのではないでしょうか。。



調子の良いときだけもちあげ、その言動その他の枝葉末節な部分にこだわる稚拙なリーダーシップ論とは一線を画する良書だと思います。

2007年8月21日火曜日

アーンドバリューマネジメント EVM

日本企業のシステムインテグレータに対してのコンサルティングをしていて、最近話題になるのが、進行基準による、プロジェクトの収益性管理です。。

管財の枠組みで言えば、財務会計的には、日経をにぎわしている、2009年問題など、国際会計基準への対応を含めて、気になるというのはわかるのですが、それもまだどのような形になるかは定かではなく、まだあわてても仕方ない気もします。

問題なのは、管理会計的に、収益性管理を実際の収益性に近づけて管理したいと言う要望なのですが、(管財一致の名の下に財務で仕方なくやるのだからついでにといった側面も含めて)これがなかなかの曲者です。。

伝統的に日本の、即にシステム会社の、進行基準は、費用性の観点からだけの進捗管理であり、たとえば、予算を50%消化したら、50%の進行という、大雑把なものでした。。そのため、今現在どの程度、プロジェクト計画の中で、儲かっているか、存しているかの基準が曖昧で、「ずるずると」プロジェクトがすすんでしまうということが間々ありました。。

EVMは、アメリカ国防総省の時期戦闘機開発プロジェクトで有名になった、プロジェクト管理手法であり、進行管理を費用面からだけではなく、スケジュールもあわせて管理し、現時点でのEarned Valueをきちんと管理していく手法になります。。そのため、大幅なスケジュール遅延は、即コスト高、収益減となることがわかるので、プロジェクトを「やめる」意思決定が可能になります。。昨今、注目されてきたプロジェクトの収益性管理手法です。

よく、日本のプロジェクトは、撤退が苦手、と言われることが多いですが、このようなプロジェクトの収支管理の点からも原因があるように思います。

2007年8月20日月曜日

Saasの現在

SalesForceの1stQの業績が発表されたようです。

http://www.itmedia.co.jp/enterprise/articles/0708/17/news042.html

興味深いのは、1000口以上の顧客が爆発的に伸びているとのこと。

いままでは、導入費用の低さや、運営コストの低さで、どちらかといえば中小企業
向けのビジネスモデルだと考えられていた、Saasですが、記事にもあるとおり、
カスタマイズの言語なども充実するにつれて、安く基本機能さえ使えれば良い顧客と、
多少は金額が上がっても、カスタマイズしたい顧客それぞれのニーズを捕まえられる
ようになったようです。

必然的に、大規模ユーザーにも浸透していくのでしょう。。

まさに「破壊的技術」を地で行く技術だけに、ソフトウェア業界の3巨頭(S,M,O)が
どのように防衛するのか、今後が楽しみです。(以前の記事より↓)
http://prudentia-prudentia.blogspot.com/2007/05/blog-post_25.html

2007年8月16日木曜日

史上最速成長ソフト企業

ただの噂か、本当かは自分でも確かめていないのでわかりませんが、
驚異的なスピードで成長するVMWareがついにIPOするようです。
数年前まではわずか300名足らずだったVMWareの従業員が
現在は3000名ほどまでに膨れ上がっているとの事。

http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0708/15/news009.html

知人が1名エンジニアとして入社しているので、気になる存在です。
仮想化技術、特にVMotionのデモを見たときは、非常に驚きました。

遊休のH/W資産はどこの企業でもあたまを悩ませている問題なので、
(どこのサーバーも平均でCPU使用率は30%に満たない事が多い)
今後のビジネス展開もしばらくうまく続きそうです。

2007年8月15日水曜日

日本企業のIT戦略

日本企業におけるIT戦略の良し悪しを日米韓での比較に
よって、調査したレポートがありました。

以前、このBlogにも書きましたが、MITモデルによれば、情報投資には戦略投資、情報投資、業務プロセス投資、インフラ投資の4つがありますが、一番費用対効果が見えやすい者は、業務プロセス改善投資であり、戦略投資、情報投資は、そこからのアウトプットが見えづらいので、「難しい」投資といえます。

http://www.rieti.go.jp/jp/columns/a01_0222.html

企業全体としてITシステムの効果的な活用を実現するためには、3年~5年程度の中期経営計画の中でITシステムの役割を明確化し、中期的なIT投資計画(IT戦略)に反映させることが重要である。この経営戦略におけるIT戦略の位置づけについて調査を行ったところ、米国企業においてIT戦略が経営戦略に明確に位置づけられているとする企業が多いことが分かった。一方、日本企業は「IT戦略が経営戦略に明記されていないが方針は一致」とする企業の割合が高く、韓国企業については、日本企業より「両者の関係が薄い」とする企業の割合が高いことが分かった。

特に日本企業においては、特認のCIOをおくことが少なく、かつそのCIOも経営会議でのプレゼンスが必ずしも高くないために、経営戦略とIT戦略の整合がとられづらい状況がありました。

日本企業が得意である受発注管理などの定常的業務を効率化する「基幹系システム」は汎用コンピュータの導入が進んだ1970年代から見られるクラシカルなIT適用事例といってよい。その一方で、日本企業が苦手なのは、「基幹系システム」において生成されるデータを経営意思判断や市場競争分析などに活用するためにより複雑な分析を行う「情報系システム」である。

確かに、日々の仕事を通じて感じるのは、日本企業のシステム、とくにデータが統合されておらず、散在しているので、経営意思決定に必要な情報をどこから取ればよいかが見えないことがあります。そのたえ、管理会計などの経営管理機能の多くはエクセルなどで「手で」行われることが多く、とても即時性のある、米国企業にはかなわないな、と感じることは多いのです。。

前掲の「ポートフォリオ」の考え方を導入して、バランスよく、IT投資でもリスクをとって、アウトプットを最大化を目指すことが必要です。。そのためには、戦略投資、情報投資の大事さをきちんと説明できるCIOの育成が急務です。。そんなCIOが多ければ、経営とITの乖離も起こらないのですが。。。

2007年8月13日月曜日

またかよ。。

と、つぶやいてしまいました。。

せっかく8%の営業利益を達成して(ちなみに、ですが、米国企業には
経常といった概念がなく、営業利益のあとはEBITを書くのが一般的です)
、復活したかに見えたSunですが、また同じことを繰り返すようです。

http://japan.internet.com/finanews/20070809/12.html

せっかく、利益がでたなら従業員にも還元しろよなー、とつぶやいてしまいました。。

いくら米国企業とはいえ、ステークホルダーは、株主だけではないだろうに。。

Sunはエンジニアを大事にして成長してきた会社だろうに。。

2007年8月11日土曜日

SunのNiagara2に思う。

SunがNiagaraの後継MPUを開発したそうです。

http://www.nikkei.co.jp/kaigai/us/20070808D2M0800C08.html

以前から、32スレッド同時実行でしたらから、64スレッドになって倍の
並列処理能力になったということです。

一昔前のStarFireが64CPU(=同時処理数)でしたから、2Uほどのスペースで
冷蔵庫大のサーバーの代わりになろうとしているのですから、隔世の感があります。。

Sunが従来から得意な領域で、さらにその強みを発揮するサーバーですので、
やはり単純にクロック数の優劣が勝敗を分けるような分野では、需要が少ないよう
に思います。。メリットとしては、並列処理能力を生かして、
  1. 消費電力あたりの処理能力
  2. 省スペース

といったところでしょうか。ただ注意しなくてはいけないのは、64スレッドまで
単純にスケールするわけではなく、アプリケーション側のスレッディングが
うまくいっていないと、「普通」のサーバー以下になってしまうことでしょうか。。
そのあたりの癖のある特性を引き出せるエンジニアであれば面白い素材には
なるのでしょうね。。


これから主流になっていくであろう、Google型のネットの「あちら側」企業にどれだけ
支持されるかが注目です。

彼らのような新しい世代のエンジニアは、ウィキノミクス的な製品に強く惹かれていますので、
どうそこをLinuxコミュニティーから切り崩していくのかが見ものです。。

2007年8月8日水曜日

情報投資について

以前紹介したかもしれませんが、情報投資とその効果について、また一考です。

有名なソローパラドクスによると、生産性とIT投資の間には、明確な相関がないということが、ながらくパラドクスになっていましたが、MITのブリニョルフソンが下記の論文で、見事にその説を覆しています。

http://digital.mit.edu/research/papers/138_Erik_Intangible_Assets.pdf

要約すれば、IT投資を生かすも殺すも、その組織の新しい文化に対する柔軟性によるということです。
IT投資に限らず、これからの組織は柔軟性がひとつのキーワードになるかもしれません。

2007年8月6日月曜日

経営戦略ってやっぱり大事

久しぶりの投稿になります。暑さでへばっていることもありますが、プロジェクトにとりこまれていて、なかなかブログに手が回らない状態です。。と言い訳しつつ。。

今日のお題は、今やってるプロジェクトに関しての話題にです。

その顧客は、経営管理の一環として、管理会計の指標を導入しようとコンサルを依頼して来ました。ご存知のように管理会計は、制度会計とは違って、まったく自由に自社が必要とする経営指標を「抜き出して」くるものですが(原価計算が管理会計とほぼ同義になってしまっていますが)、まったく自由でよひいため、そこには経営の「意思」が必要になります。

こういった、経営の「意思」が必要な領域が、日本企業がもっとも苦手とする分野のように思います。マーケティングの分野なども同様です(一部の日本企業では、マーケなど営業補助、ぐらいの感覚しかないところもあります)。

もっとも管理会計で導入されているものは、予算管理ですが、これは管理者側からの締め付けに非常に有効であったために重宝がられているためで、本来の目的で使われているかどうかは疑わしいものがあります。。

さて、その管理会計ですが、経営の「意思」を全社で統合するためのものが「経営戦略」になります。三品先生の戦略不全の論理にもありますが、戦略の本質の一つが統合です。

つまり、先に出たマーケティングや、オペレーションといった諸所の活動を統合するものが、経営戦略であり、そのためつまり、管理会計は、経営戦略に芯が通ってないと、同業者が管理している指標を真似ることが目的になったりと、「自社のために」経営活動をモニターするための管理会計でありながら、結局は人まねに陥っている、といったことが、日本企業には非常に多いように思います。。

たとえば、経営戦略で、外販を強化するのであれば、外販に関連した指標を管理するべきであるし、他の指標は管理するものが増えれば増えるほど、ITシステムの費用も係り、また人的費用もかかります。

経営戦略は、企業活動のすべてではありませんし、経営戦略そのもののコンサルティングテーマは減っているとは思いますが、それでもなお、やはり経営の重要な一要素であるとは思います。

2007年7月19日木曜日

既存的対破壊的技術

最近、仕事も忙しく、更新が10日ペースになってきてしまい、ねじを
巻きなおさなければ、とおもう今日この頃です。

さて、Oracleが11gを発表するようです。

10gのgはgridのgで、11には何がつくんだろうと巷の話題になっていましたが、
やっぱりgに落ち着いたようです。

http://www.itmedia.co.jp/enterprise/articles/0707/17/news027.html

このなかで気になったのは、やっとSQL開発環境でGUIツールが提供される
ようになったとの記事です。。

いわゆるRDBMS市場の破壊的技術さんたち、MySQLやEnterpriseDBでは、
すでにSQLのGUI対応がすんでおり、彼らの対象は比較的小規模な環境が
メインのはずですが、さすがに使う人を見方につけなければ生き残れない
立場上、使いやすさには気を使うようです。

逆に大規模なエンタープライズ環境をターゲットにしていたOracleはgことGrid
のような、一見、派手な技術実装に躍起になる傾向があるようです。。

どちらが良いのかは、市場が判断することですが、この既存技術対破壊的技術の
戦いは目が離せません。

OSにおけるLinuxにつづき、ミドルウェアでもOSSが牙城を切り崩すんでしょうか、
それとも既存技術の巻き返しなるか??

その戦いが終わると、次にはERPを含むEnterprise製品でのOSSとの戦いが
待っています。。

目が離せません。。。

2007年7月10日火曜日

Saasにおもう。

Oracleの中経が発表されたようです。

http://journal.mycom.co.jp/articles/2007/07/08/oracle/

どこのソフト会社も気にしていますが、Salesforceに代表されるSaasが
これからどんどん一般にも浸透していく見通しです。

松下幸之助氏の水道理論ではないですが、やっと「水道をひねると水がでるように」
コンピューティングの恩恵をだれもが受けられる世の中が近づいてきたのかも
しれません。。

Sunが10年以上前に行っていたことですが、最近になって現実味を
帯びてきました。あの会社もあまりに早すぎる戦略を取ってしまったようです。

コンピューティングが水道になるのならば、これからはダムや、水道管を工事する
人たちにチャンスがめぐってきそうですが、それには以下に魅力的なサービスが
Saasで実現できるかにかかっているのではないでしょうか。。

GoogleのDocs&SpreadSheetは、アイデアとしては良いのですが、もう少し
クオリティがあがればな、というのが実感ですが、ビジネスモデルとして成熟してくると、
一般的なソフトと同じように使える日がくるのかもしれません。

この世界は日進月歩なので、楽しみにしている毎日です。

2007年7月5日木曜日

アメーバ経営って。。。

7月に入って初めての投稿です。最近、プロジェクトに取り込まれており、
さぼり気味でした。

今回、ちょっと気になったのは、下記の記事です。
http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20070629/128733/

アメーバ経営とは、京セラの稲盛さんのベストセラー本、アメーバ経営から
端を発していますが、要するに4-5人のグループにもPL/BSを管理させて、
自分のグループの収支が見えるようにしよう、というものです。今流行の
みえる化の一形態といっていいかもしれません。。。

最小単位のグループで、利益センターと捉えようということだと思いますが、
自分の経験から言っても、コストセンターだった部署があるひ突然、利益センターに
なるというのは、混乱が大きいものと思います。

経営者としては、すぐにでも導入したくなるのでしょうが、適用できる組織は
限られてくると思いますし、導入には慎重になるべきでしょう。。比較的外資チックな
社風をもっていて、権限委譲がすすんでいる組織でかつ、サポートするITが
整合性あるものであれば、試す価値はあるのかもしれませんが、まず普通の
日本企業では、失敗することと思います。。。

経営には、いろいろと流行廃りがありますが、新しい経営手法を導入するときは、
自社の組織・風土に本当に合うのかどうかをきっちり見極めたいところです。。

予断でですが、アメーバ経営のような、ちょっと世知辛い(失礼)経営手法が
よく関西系の企業からでてくるのは、興味深いです。。

2007年6月29日金曜日

統合案件におもう シナジーって??

3週間ほどアップデートをサボっていました。その間、プロジェクトのほうに完全に取り込まれており、前期末以来の午前様連荘でした。。

そのプロジェクトは、親会社の経営統合を受けて自社も統合を半自動的に行ったのですが、M&Aでは吸収側がリーダシップをとって業務プロセスの自社側への片寄ができますが、対等合併だったために、プロセスが”モザイク”状態になってしまったというものでした。

他の案件で知っている雑誌社が小さな会社をM&Aしていったときは、強制的に自社ERPを使わせることで、このような問題は起こっていませんでした(旧社の営業担当などからは、「経費清算が面倒くさくなった!」と不評だったようですが…)。

そのような状態を見るに着け、合併の時に必ずと言っていいほどでる、シナジー、というのは果たしてどれだけ可能なのかと改めて疑問に思った次第です。

われわれコンサルタントも、何気なくシナジーという言葉を使っていますが、特に管理系の部門が強い会社同士が合併、統合する場合、本来そのような間接部門を縮小することが最大のシナジー効果であるにも係らず、到底うまくいかないなと、改めて感じました。。(業務プロセスが何本も走ってしまって、合併の意味がない)

人も組織も身の丈にあった成長をしないと、一時的には大きくなったように見せても、結局へばるんですね。。

2007年6月7日木曜日

どでかいニュースが飛び込んできました。現在のIT系企業の2つの雄、
GoogleとSalesforce.comが提携を行うとの記事が出ています。

http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0706/06/news015.html

ASP型サービスのリーダ企業による提携であり、提携フレームでいえば、
コ・スペシャリゼーション提携だと記事を読む限りは理解できます。提携の目的、範囲もAdwords領域に絞ってあり、かつ弱者連合ではないですので、理にかなった提携といえます。

コ・スペシャリゼーション提携とは、資源補完型の提携を示しており、M&Aを含めた
最近の提携の大きな流れになっているものです。

先日発表されすぐに中止が発表されて、Yahoo MicroSoft連合では、2番手企業同士の
コ・オプション提携ですので、失敗が目に見えていたものとは、今回のものは対照的です。
コ・オプション提携は、顧客の囲い込みを狙ったもので、MicroSoftが得意な提携戦略です。

2007年6月4日月曜日

HOYA、ペンタックスの合併に思う 事業統合のシナジーとは。

最近の、提携、合併関連で大きくとりあげられたケースは、HOYAとペンタックスの合併(当初は対等合併をペンタックス側は考えていたようですが、結局完全子会社化に落ち着く)があると思います。

ともに大きなくくりで言えば、光学系のメーカーであり、「なんとなく」事業統合でのシナジーが図れそうではありますが、その実態はまだよく見えません。

子会社化し、ブランドを残すことでペンタックス側に大きな混乱はひとまず見られないのでしょうが、なぜ子会社化したのか、という明確な理由が見えないとその成功も評価できません。
(成功、失敗はあくまで目的の達成ができたか否かで評価されるもの)

そうでなければ、一時的な話題づくりのための提携にすぎないと言われてもしょうがなく、ホリエモンがやってきた買収劇と大同小異となります。。最もHOYA側の株価推移を見る限り、あまりHOYA側の株主からも評価されていないようですし、そのあたりは市場は両者に冷ややかに反応しているようです。

シナジーを生み出すためには、それ相応の両者の間に「のりしろ」が必要で、技術目的の提携であれば、技術ののりしろは適度に多いほうがよく、財務目的であれば、財務プロセスが適度に糊代があったほうが良いということになります。

さて、この提携は果たしてうまくいくのか、しばらく様子を見守りたいと考えています。

2007年5月30日水曜日

言い方しだい。。BMWの新工場建設に思う。

日経ビジネスの5月21日号にBMWの新工場建設の件が載っていました。。

台数ベースでは、すでにメルセデスを抜いたものの、トヨタからの追い上げを
受けて、新工場を10数年ぶりに建設した、という記事でした。。
新工場の特徴は、徹底的に従業員の生産性に配慮し、間接部門も工場の近くに配置し、顧客からの注文に迅速に答えることができるように考えられた新工場との事でした。ドイツ国内であれば10日前後で納品が可能で、そのカスタマイズ性によって、差別化をはかり、付加価値を挙げていくことで、高級化路線の全社戦略と整合性がとられるようです。

普通に読んでいれば、ああそうか、となりそうなところですが、同じような思想でTOCからスループットを挙げていくのは、トヨタ的なリーンプロダクションでもしているはずです。。その目的というか言い方が、一方はリーンプロダクションとするか、顧客の注文にすばやく答える高級化のための差別化か、という言い方の違いだけで、やっている行為自体は同じであり、結局、全社戦略とどのように整合性を取ったように、マーケティング的にメッセージを発していくか、ということが重要なのだと感じました。

このあたりの生産戦略とマーケティング戦略の融合、そのための経営戦略の明確化はさすが、欧州一の自動車企業BMWだな、と感心した次第です。

2007年5月28日月曜日

おごれるものも久しからず。MicrosoftとYahooの提携話に思う

自分の研究分野は、提携戦略なのですが、最近の大きなトピックとしては、YahooとMicrosoft
二社の提携話です。

http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0705/05/news003.html

どちらも90年代後半のInternet興隆期には絶大な力をもち、自分の資源は
すべて内部化し、他の巨大企業との提携などあまり関心がなかった企業です。

今回の提携の背景にはもちろんGoogleの興隆があり、そのために仕方なく提携をすすめているというのが現状のようです。

一般に提携によって可能な価値創造は、3種類あり、
  1. 提携によって絶対多数をとってしまい、その輪の参加者だけで規格などの決定権を握ってしまう
  2. 自分にない資源を持つ相手と提携し、あたらしいイノベーションを起こす
  3. 自分にない技術を学習する。

今までのMicrosoftはWintel連合を作り、1の提携メインだったものが、仕方なく2の提携に踏み切ったというところが現実と考えます。。

ただ、この提携に対する態度にも2つあり、資源の内部化ができなかったための「仕方なし」の後ろ向きの提携か、積極的に他社の資源を利用しに行く提携とはその後の実りも大きく違うというところが難しいところです。

多くの企業は力のあるときは、半ば強引に内部化を進めますが、ちからが衰えてくると、仕方なしに弱者連合としての提携に踏み切り、えてしてそのような提携の成果は芳しくありません。

今回の提携では、MicrosoftがYahooをM&Aで強引に内部化しようとしたところ、Yahooから拒否をされたとの事ですが、そのこと自体がMicrosoft時代の終わりを予感させるものであり、Googleの興隆によって仕方なく企画された提携である限り、どのみちその成功確立は低いといわざるを得ないと考えます。

2007年5月25日金曜日

イノベーションへの解:ジレンマを超えて

クリステンセンの大ベストセラーのイノベーションのジレンマには、続編がいくつか存在します。イノベーションへの解は、そのなかでも前作のジレンマで示した、破壊的技術の理論を用いて、以下にコモディティ化を回避するか、戦略に落とし込むかを示した本になります。

持続的技術とは、現在の技術の延長線上にある技術であり、個別例としては、Playstation2に対するPlaystation3などがあります。Playstation3は基本的な技術思想は、Playstation2と変更がなく、それぞれの要素のスペックを向上させたものになります。


それに対して、破壊的技術とは、現在の技術ベクトルの延長線状にはなく、まったくあたらしい価値を顧客にもたらすもので、従来の技術はほしかったけれども、料金が高くて手が出なかった顧客や、従来の技術の機能には十分すぎるほど満足しているにも係らず、料金が高いことを気にしていた顧客にとって受け入れられ、持続的技術の市場を破壊します。
具体例としては、任天堂のwiiがよく挙げられ、スペック的には決してPlaystation3にかなわなくても、今までPlaystation2に手が届かなかった人たちに圧倒的な支持を受け、トップをひた走っています。

イノベーションの解のメインテーマである、ではどうすれば経営管理にこの理論を埋め込めるか、ということに対しても記述があり、ミンツバーグの創発戦略理論とのからみで論じられています。つまり、持続型の技術開発戦略を戦略に取り込む時は、従来の戦略論の意図的戦略として、年次の経営計画書で計画し、逆にどのような技術が主流になるかわかりづらい破壊的技術を戦略に取り込むのは、創発戦略として、その都度戦略に取り込むことがのぞましいのです。最初から100%完全に未来を予想した戦略は立てようがなく、技術革新の不確実性が高い領域では、むしろボトムアップにも目を配り、ステージゲートセオリーなどの技術戦略マネジメントで、有望なものを統合化・全社戦略に取り込んでいくべきと考えます。

その他、製品アーキテクチャ(モジュラー型/インテグラル型)との関係性において、破壊的技術、持続的技術が論じられてもおり、前作に引き続き、非常に興味深い書籍です。

2007年5月22日火曜日

なぜ日本型組織では戦略が不全になるのか? 三品先生の戦略不全の論理考察



日本企業では、現場のモチベーションは高いけれども、企業全体として、活動の統合がなされず、すなわち企業としての戦略がないとされています。

戦略不全の論理では、なぜそのような事になるかを論じています。本当に戦略がないのか、という命題については、データを用いて検証しており、1960年代から、一貫して日本企業の売上高利益率は低下し続け、逆にアメリカ企業は上昇を続けているグラフが提示されています。日本企業は高度成長期に飛躍的に発展したとされていますが、実は累積生産量の増加とともにコスト削減が図られる一方で、慢性的な低収益にあえいでいたというのが、現実です。1990年代は失われた10年といわれていますが、それは必ずしも正しくなく、90年代はバブル崩壊の後遺症でしかなく、慢性的な低収益体質は、高度成長期を含む40年間一貫して続いていたものでした。

実際のケースとしては、コマツとキャタピラーに焦点を当てて考察がされており、キャタピラーのCEOがその在位17年一貫して、ひとつの戦略「行き詰まりを見せている米国市場ではなく、70%以上の道路がある、途上国を含む世界戦略で、収益性を確保する」を追求しているのに対し、コマツは17年間で4人の社長が交代し、それぞれが会社に対する思いはあるものの、全体を統合し、数十年かけて高収益を上げるような戦略ではなく、それらの思いを代弁するためのペットプロジェクトを抱えていたことがあります。

なぜ、このようなことが日本型企業では起こりえるのか??

一言でいえばそれは戦略が難しいからであり、ボトムアップでは戦略志向にはなじまず、部課レベルでは全社を統合する戦略にはならず、戦略は駅伝ではなくマラソン型であり、トップ交代が頻繁ではその継続性が保たれないことなどが挙げられます。

そもそも戦略不全には2種類あり、ひとつは慢性的戦略不全であり、これは日本企業に特徴的なもので、もうひとつは急性戦略不全とも言うべき、アメリカ型の戦略不全で、これはトップが現場の作業に理解がないために、頓珍漢な戦略を立てるために、逆に戦略が実行されない事があります。アドバルーンのような戦略を立てた例として80年代の日産などの例が挙げられています。

そもそも、日本企業がボトムアップ型の意思決定を行い、経営者も長い年月をかけて選別させらられるのはひとえにモチベーションを維持するためであり、ゆえに日本企業は戦略性を犠牲にしてきたと考えられます。逆にアメリカ型のファストトラックでは、経営者はMBAをとりその道だけをすすみますが、ビジネスの現場を経験しないので、頓珍漢な戦略と現場への敬意を欠いた経営者だけが拡大再生産されるという現実があります。

どちらが良いかは一概にはいえませんが、企業は横並びではなく、自社の置かれた環境にかんがみて、戦略性をどの程度とりいれて行くかを考えなければいけません。

2007年5月20日日曜日

コア・コンピタンス経営再考

自分の研究領域は、シリコンバレー型企業のアライアンス戦略、戦略的アライアンスですが、その分析のフレームワークではG.ハメルのフレームを使用して進めています。そもそも、戦略的アライアンスが昨今、このように興隆してきたのは、企業が自社のコア・コンピタンスへ資源の投入を加速してきたからであり、アライアンスの増加、アウトソーシングの増加はすべて、コア・コンピタンス経営の浸透が原因ともいえます。

原書のコア・コンピタンス経営を読んでみると、むしろコア・コンピタンスというキーワードはあまり前面に出ておらず、むしろ未来へ向けた戦略と言うことが強く書かれています。

未来へ向けた戦略とは、
  1. 未来をイメージする能力
  2. 構想を展開する能力
  3. シェア争いをする能力

を順番に展開するものをさし、これを戦略計画に落としこむことが重要となっています。その際の指針は、自社の経営資源に整合性を取るだけでなく、ストレッチした目標を定めるストレッチ戦略、ストレッチ戦略を実現するために、既存の資源を有効活用するリバレッジ戦略です。

未来をイメージするためには、子供の目をもって謙虚に、既存の商品の枠組みを超えて、発想して産業の未来をイメージすることが重要と書かれています。多くの日本企業では、このような能力はあまり高くなく、具体的な能力のイメージがわきづらいと思います。しかし、私の研究対象のシリコンバレー型IT企業では、むしろこの能力があるからこそ、ある程度の規模まで成長できることが多いと思います。

つぎに構想を展開する能力の段階で、コア・コンピタンスへの資源の集中と、一社で製品・サービスの価値連鎖を完成させることは不可能であるので、企業提携を行う必要があるとしています。能力構築戦略と、それ以外の要素の企業連携で手に入れる方法、シリコンバレー型企業の中でも得意とするところと、そうでないところが分かれる部分になります。

自分の研究対象の企業は、未来を描く能力はすばらしく、かつすばらしいコア・コンピタンスがありながら、それをうまく価値連鎖に結びつけるための企業連携の能力が衰え、伸び悩んでいるのが現状です。

ビジョンがすばらしく、かつ企業連携を効果的に行った例として、最近のよい例ではiPodの成功があります。Appleは価値連鎖のなかで自社が行う要素を最小にしながら、未来をみとおす能力と、企業連携を促す能力で、iPodを世に送り出しました。

未来へ向けた戦略の最終段階で、シェアをめぐる競争が登場します。G.ハメルによれば、従来の戦略論では、このシェアをめぐる競争に過度に注目し、その前段階の考察が抜け落ちていると指摘しています。シェア争いにいたるまでには、いくつかの段階を経ているはずで、その部分をきちんと構築する能力がなければ、シェア争いに突入したときに敗退するとしていますが、理解ができる論調です。

2007年5月17日木曜日

OpenSource DWH/CRM Expoに参加して

東京ビッグサイトで開かれているDWH/CRM Expoに参加してきました。5月16日から18日まで
開催されていて、国内外の情報系システムの企業の製品が出展されています。インフラ系、業務系のアプリはあまり展示されておらず、来月のInteropでそちらは情報を集めようと思いました。。

CRM/DWHということで、やはり今一番話題を集めているのは、Saasとオープンソースだと思います。OracleがSiebel on Demandを投入して、激しさを増す競争や、それを迎え撃つSalesForce.com、オープンソース陣営のSugarCRMなど、一昔前までは、オープンソース化が価格破壊をもたらしていたOSや、H/Wのインフラ分野でおきていたことは、今は情報系のアプリで起きていることを感じます。ERPなどの業務系ではまだすすんでいない部分は感じられましたが、時間の問題だと感じています。
そのうちにオープンソースのCompierがもっとメジャーになったり、ERP.comのようなサービスが始まるのだと思います。

Salesforce.comは、IT資産を持たずに(COBITで言うところの、インフラ、アプリ、人)手軽にCRMを手早くはじめられるのが売りでしょう。固定費を変動費化できるし、開発に必要な時間も少なくなるので、CRMを自社でもち、カスタマイゼーションすることが経営資源になっている会社以外は、利用する価値が大いにあると思いました。。(VRIO分析で、きちんと自社のCRM能力がどの程度なのかを見極める必要がありますが。。)

野村総研では、オープンソースのワンストップ保守サービス、OpenStandiaの説明をされていました。簡単な申し込みで今あるオープンソース資産を保守してもらえるとの事で、対応しているオープンソースソフトの数もかなりあるので、使えるのではないでしょうか。。SugarCRMとOpenOLAPを組み合わせた販売管理、予測システムのデモがあり、オープンソースでもかなりのことができるようになったと感心したしだいです。。

今度はInteropにお邪魔して、インフラ関連の技術トレンドを追ってみたいと思います。

2007年5月16日水曜日

COBITとITリテラシー

ITリテラシーという言葉が話題に上ることが多くなっています。

経営者の説明責任が問われる中で、企業においてITに多額の金がかかっている現状を、
株主に対してきちんと説明できなければならないという論理です。

COBITは、ITと経営を結びつけるフレームワークです。

一言で言えば、「4つのIT資産(アプリ、インフラ、データ、人)を34のITプロセスで適切に管理することにより、6つの有効性指標で経営とITが結びつく」というものです。

34のプロセスに合計300弱ものCSF(重要成功要因)があり、それぞれに対して、成熟度を
図っていきます。。成熟度の判定はアセスメントを監査人の判断によりますので、相対評価というよりかは絶対評価の指標として利用するべきで、自社のITプロセスの中でどの部分が、他の部分に比べて弱いか、ということがCOBITのフレームワークを用いることで、浮かび上がってきます。。

COBITは去年の秋ごろに4.0がリリースされ、大きな変更点としては、他のフレームワークとの
連携に気を使われているということです。(ITIL,CMMI,PMBOKなど)

たとえば、ITILでは障害がおきたときに、インシデントと問題と二つに分けて考えますが、COBIT4.0からはこれらを二つに分けて考えられるようになっています。

2007年5月14日月曜日

イノベーションはマネジメントできるか??ルースカップリングとゴミ箱モデル

研究開発など、イノベーションが鍵になる分野では、イノベーションを以下に効率よく行うか、管理するかと研究がされてきました。3Mの15%ルールなどは、最も有名なもののひとつですし、C.クリステンセンのイノベーションのジレンマは、そのテーマを科学的、統計的に研究したことで、一躍大ベストセラーになりました。

そのイノベーション論の中でも、有名なもののひとつにルースカップリングとゴミ箱モデルというものがあります。

従来のイノベーションをプロセス面から見たものですと、顧客が何をほしがっているかを調査し(マーケティング的に)、内部資源・技術としてなにがあるかを探索し(ナレッジマネジメント・知財管理など)両者を結びつけるプロセスによってイノベーションが起こされる、とされてきましたが、このモデルだとうまくイノベーションを説明できないと言うのが、ゴミ箱モデルを提唱したJ.K.Marchらの主張です。

ルースカップリングとは、まずイノベーションに係る事柄を4つの独立した【流れ】として捉えます。
  1. 問題
  2. 解決策
  3. 参加者
  4. 選択機会

従来のプロセス論では、3.参加者が、2と1の最適な結びつきを、得られたデータから見つけ出すというものですが、ルースカップリングでは、これらの4つの要素は互いに1対1の関係をとらずに【緩やかに】結びついているものとされます。

次のゴミ箱モデルでは、解決策にいたるイノベーションは、【適切なタイミングで】これらの4つの流れがひとつの【ゴミ箱】の中に放り込まれたときに、なされるというものです。

ですので、イノベーションをマネジメントするにはい、以下によい4つの流れの緩やかな結びつきを維持し、適切なタイミングでそれらをゴミ箱に放り込むかということが大事になります。

R&Dを担当されているかたは、この理論が経験を裏打ちしていると感じることが多いようです。

2007年5月13日日曜日

海外進出 ロジスティクス

昨日のMBAの講義では海外進出の際のロジスティクスについて、学習しました。

行くつか評価ポイントがあり、それを6つのフレーム、6Cに落とし込みます。
  1. Cost
  2. Capital
  3. Control(現地企業の利用方法など)
  4. Coverage
  5. Charter
  6. Continuity

CostとControlは密接に関係しており、コストを抑えるために、最初は本国の開発、生産に特化し、販売・サービスだけを中間業者に頼る形から、海外展開がおおよそ始まります。その後、現地自販社を設立。理論的には、現地からの情報や、アフターサービスの必要性が、販売量の増加とともに高まるので、自販社を設立することになります。その後、生産、開発も必要に応じて現地国に移され、現地国との交渉などにより、生産はノックダウンなどの形がとられる事もあります。

自販社の設立は2のキャピタルと関連し、進出携帯では、新規・グリーンフィールド、M&A,所有形態では完全所有もしくは合併がとられます。

来週はその他の項目について議論します。

GDP3%乗せなら株高・円高、ユーロ圏や米指標にも関心 | �

GDP3%乗せなら株高・円高、ユーロ圏や米指標にも関心 �

2007年5月11日金曜日

規模の不経済

今日の日経の記事で、ビール会社が消費地生産を加速させるとあり、目に留まりました。

http://www.nikkei.co.jp/news/sangyo/20070511AT1D1006110052007.html

一般には、生産拠点は集約して規模の経済を利用するというのが、教科書に
ありますが(工場の床面積は2乗で増加するのに対して、液体をためるタンクの体積は
3乗で聞いてくるので規模の経済性がある)また逆も真なりにて、規模の不経済と
言うこともあると思います。。

原油の高騰や、鮮度に対する消費者の欲求が高まり、集中・統合することの
規模の経済よりも、規模の不経済の方が目立ってきた、ということなのでしょう。。
ITの利用で拠点間の生産調整がやりやすくなったということもあるかもしれません。。

書評 ITポートフォリオ戦略論

なかなか、「これがバイブルだ」、といえるような本が見つからないIT投資論の分野の本です。読んだ中では、非常によくまとまっており、MBA本の戦略論のようにスマートで、理解しやすい本です。自分の専門でもあり、興味を持って読めました。

大きく分けて、4つのことを論じています、①ITポートフォリオ(いわゆるMITモデル)、②ITインフラ投資、③IT投資判断とその評価、④IT投資による価値創造の原則論 になっています。

ITポートフォリオでは、いわゆるMITモデルにより、IT投資を戦略投資、情報投資、業務投資、インフラ投資に分類して管理することが書かれており、それをもとに、事業部制組織がどのようなポートフォリオモデルを持つべきか、事業戦略とポートフォリオをどう関連付けるか(差別化戦略は、戦略投資を多めに、など)、業種ごとにポートフォリオをはどのような傾向になるかなどが説明されています。リスクとリターンの最適化においても述べられていて、景気が良いときは、インフラ投資や戦略投資の割合を増やし中長期的な視点を持ち、景気後退期は業務投資を増やして、コスト削減につとめるべきとのことがあり、至極納得ができます。

ITインフラ投資では、4つの投資の中でも最も判断が難しいと思われるインフラ投資にスポットを当てています。インフラ投資を考える際のリーチとレンジの概念、インフラ投資の戦略性、中長期的な視点が必要であるために、原則によるマネージメントなどです。

IT投資判断とその評価では、ポートフォリオごとによる投資判断とその評価方法が論じられています。リターンを、確定しているベネフィット、想定されるベネフィット、計測できないベネフィットに分けてかんがえ、たとえば業務投資では確定ベネフィットの割合が高いので、投資判断は行いやすいが、インフラ投資では、想定ベネフィットと計測不可ベネフィットが高く、投資判断基準はDCFだけではなく、定性評価も盛り込んだものにする必要がある、事などです。

ITによる価値創造の方法論では、ビジネス原則とIT原則を対応させることの重要性や、価値変換システムとして、経営幹部のITへの積極的な関与や、社内政治の少なさなどをあげています。またITポートフォリオによってリスク・リターンを管理して、ビジネス価値を管理することも明記されています。

以上、まとめると値段分のリターンは確実に得られる本だと思います。IT投資の意思決定を行っている人や、IT業界で営業をしている人には一冊もっていると役立つと思います。ただし、非常によく概念的にまとまっている分、実例など具体性が低いので、それらは日経のIT専門誌などを用いて補う必要があると考えてます。